天見

今日は大阪の天見に建つ或る旧家の実測調査だった。
朝から凍てつく寒さで、吐く息がすぐに凝結する。
南海高野線天見駅を降りると、大阪から僅か40分とは思えない環境。
軒の低い家が疎らに建ち、小川が流れ、木が茂る集落は本当に気持ちがいい。
旧道沿いに走る道路に違和感すら感じてしまう、そんな恵まれた美しい場所に調査対象物件はあった。
旧道に面して長い土塀をもつ民家で、18世紀に建てられたという茅葺きの主屋に加え新座敷と茶室をもつ。
茶室が5つ(今は4つ)あり、それらは大正から昭和にかけての名工でもあり茶人でもある木津宗泉の作。
久しぶりに良い建物を見せていただきました。
凛と引き締まった空気をもつ土間に、雨戸だけでガラス戸を持たない縁側、茅の途切れたあたりに設けられ部屋に直接採光する天窓(あかりとり)など、見どころも多い。
詳しく書きたいけど、今は少し時間がない。
でも日本の民家ってほんとにいいもんです。
住んでみたい。