ヘドウィグ アンド アングリーインチ

2004年ビデオで見た映画No.1。
あまり期待せずに見たんだけど、ごっつよかった!
音楽仕立てのゲイものなんだけど、そんな言葉から受ける印象とは程遠い映画。
それも、ゲイを演じている主演・監督のジョン・キャメロン・ミッチェルの才能のおかげかな。
はじめはただのおっさんだったヘドウィグが、なぜか途中からかわいらしく見えてきて、魅力的にすら感じてしまう。恐ろしい・・・。
しかし、俳優という商売の底の深さを垣間見た感じ。
また、歌が80'sのど真ん中直球で、ちょうどその時代に音楽の洗礼を受けた僕にとっては、かなりキャッチーでした。ミッチェルの声がいいんだなあ。
ちなみに、プラトンの『饗宴』で語られる愛に関する話を歌詞とした「origin of love」はバックに流れる映像と共にかなりの出来栄え。
内容も芸術家というか表現者として意思を貫いて生きる孤独感、弱さ、そしてそれを超える強さが余すとこなく描かれていて、精神的な深みをも湛えた作品になっとります。
是非、ご覧あれ。