バグダットカフェ

かつて、この映画を見た記憶をたどってみると、そう、あれはもう10数年も前のこと。
完全版の上映を見に行ったのだった。
名前だけは知っていて、有名だし、いろいろな人に薦められて、乗り切れないままの映画鑑賞。
その上、徹夜明け。

始るや否や、アースカラーの画面が眠気を誘う。
後悔の嵐。
「あー失敗や。こんな映画のどこがええねん!みんな、この映画のことをええっていうたら格好ええと思ってるから、ほめるだけなんちゃうの?」
という、友達に対する疑心すら頭をヨギル。
しかし、そんな状況もつかの間、終わるまで余計な思念は吹き飛ぶのである。
まるで、自分自身が『無』になったかのよう。
そう、まさに禅の境地なのである。

はっと我に戻ると、聞きなれた“コゥリンギュー”。

悔しいとも、やられたとも思わない。
こりゃ名作だ。
「うーん、みんな嘘やなかったんかー。すまん、うたごうてすまんかった。オレの為おもってしょうかいしてくれたんやなぁ。」
と反省、謝罪。

こんなことを未だに覚えてるので、かなり名作です。他にはないなぁ。こんな映画。
見てない人は必見ですぞ。